髪の正しい乾かし方|美容師が教える順番とコツで朝がラクになる

髪の正しい乾かし方|美容師が教える順番とコツ ✦ 髪のきほん

こんにちは。髪質改善特化の美容師、星野聖也です。

「毎日ちゃんと乾かしているのに、朝には広がる・うねる・パサつく」。サロンでよくうかがうお悩みです。じつは、髪は乾かす順番とちょっとしたコツで仕上がりが大きく変わります。特別な道具はいりません。今夜から変えられる話です。

先に結論をお伝えします。髪がまとまる乾かし方は、次の3ステップです。

  1. 根元から、温風でしっかり乾かす
  2. 上から下に風を当てる
  3. 最後に冷風で仕上げる

たったこれだけ。でも、この順番には一つひとつ理由があります。ここを押さえると、「なんとなく乾かす」から「狙って仕上げる」に変わりますよ。

なぜ乾かし方で仕上がりが変わるの?

理由はシンプルで、髪は「温まってやわらかいとき」に形がつくられ、「冷めるとき」に固定されるからです。

髪は水にぬれるとやわらかくなり、どんな方向にも動く状態になります。そのまま自然乾燥したり、適当に乾かしたりすると、髪はクセや重力にまかせて好き放題の方向で固まります。これが、広がり・うねり・はねの正体です。

ここで大事なのが温風の役割です。温風には、ただ水分を飛ばすだけでなく、髪をやわらかくして形をつくりやすくするはたらきがあります。しっかり温めながら乾かすことで、根元が立ち上がりやすくなり、髪の表面も整ってツヤが出やすくなります。「冷風が大事」とよく言われますが、冷風はあくまで最後の仕上げ。その前に温風でちゃんと形をつくっておくことが土台になります。

つまり、温風で形をつくり、冷風で固定する。この流れが、乾かし方の基本です。

温風で形をつくり、冷風で固定する:温風と冷風の役割のちがい

髪が広がらない乾かし方3ステップ

では、具体的な手順を見ていきましょう。

ステップ1:根元から、温風でしっかり乾かす

いちばん大事なのが、毛先ではなく根元から乾かすことです。

理由は2つあります。ひとつは、根元がいちばん乾きにくいから。根元から乾かし始めると、根元が乾くころには毛先もほぼ乾いていて、結果的に時短になります。もうひとつは、うねりや広がりの向きは根元で決まるから。根元の毛の生えている向きを風で整えてあげると、そのまま素直な方向でまとまってくれます。

このとき、温風でしっかり温めながら乾かすのがポイントです。温めることで髪がやわらかくなり、根元が立ち上がりやすくなります。ぺたんとしやすい方はもちろん、トップにボリュームがほしい方も、ここで根元を起こすように温風を当てておくと後がラクです。冷風を使うのは最後だけで大丈夫ですよ。

コツは、指で根元をこするように動かしながら風を当てること。根元が立ち上がりすぎる方は、乾かすときに少し押さえ気味に、ぺたんとしやすい方は逆に起こすように乾かすと、狙った丸みが作りやすくなります。

ステップ2:上から下に風を当てる

根元がおおよそ乾いたら、次はドライヤーを上に構えて、上から下へ風を流すようにします。

髪の表面には「キューティクル」といううろこ状のフタがあり、これが上から下の向きにそろっていると、光を反射してツヤが出ます。下から風を当てるとこのフタが逆立ってしまい、パサついて見えたり、湿気を吸いやすくなったりします。風の向き=髪の流れる向き、と覚えておくと簡単です。

ここでも温風が効きます。温めながら上から下に風を流すと、やわらかくなった髪の表面がそろいやすく、ツヤが出やすくなります。ツヤは「光がきれいに反射すること」で生まれるので、表面が整っているかどうかがそのまま見た目に出るんです。

このステップで表面が整うと、手ざわりもなめらかになり、湿気にも強い状態に近づきます。

ステップ3:最後は冷風で仕上げる

仕上げに、冷風ボタンを押して、全体に冷たい風を数秒当てます

さきほどお伝えしたとおり、髪は冷めるときに形が固定されます。温風で乾かし終えると、その熱がさめる通勤中・通学中に、形がゆるんでくずれやすくなります。最後に冷風でキュッとしめておくと、温風でつくった形がそのまま長もちします。やっている人が少ないのに効果を感じやすい、プロの一手間です。

順番をまちがえないでくださいね。冷風だけで乾かしても、形はつくれません。温風でしっかり乾かして形を決めたあと、最後の数秒だけ冷風。これが正解です。

髪がまとまる乾かし方3ステップ:根元から温風、上から下、最後は冷風

もっとうまく乾かすためのコツ

3ステップに慣れてきたら、次の小さなコツも足してみてください。

  • タオルドライをていねいに……ゴシゴシこすらず、タオルで髪をはさんでポンポンと水気を取る。ここで水分を減らしておくほど、ドライヤーの時間も熱ダメージも減らせます
  • 洗い流さないトリートメントは乾かす前に……乾いた髪につけるより、濡れた髪になじませてから乾かすほうが、全体に行きわたって表面が整います
  • ドライヤーは20cmほど離す……近づけすぎると一点に熱が集中して傷みの原因に。小刻みに動かしながら当てるとムラなく乾きます
  • 早く乾かしたいなら「風量」で選ぶ……髪を早く乾かす決め手は温度ではなく風の量です。風量の大きいドライヤーは、低めの温度でも早く乾いて髪にやさしい、といいことづくめです

夜に乾かす?朝に乾かす?

結論、夜のうちに、その日じゅうに乾かしきるのがおすすめです。

濡れたまま・半乾きのまま寝ると、やわらかい髪が枕との摩擦で好きな方向にクセづき、翌朝のスタート地点がマイナスになります。とくに梅雨や雨の日は、そこに湿気が追い打ちをかけるので、朝の広がり・うねりがいっそう強く出てしまいます。

湿気の日の広がり・うねり対策は、乾かし方だけでなく「スタイリング剤」「外出先での直し方」まで合わせて知っておくとより安心です。季節のうねり対策は、こちらの記事に7つまとめています。

湿気で髪がうねる原因と対策7選|梅雨の前髪うねりを美容師が解説

それでも広がる・パサつくときは

正しく乾かしても広がる・パサつく場合、原因は乾かし方ではなく髪そのもののダメージやクセにあることが多いです。

髪の表面が傷んでフタがゆるんでいると、どんなに上手に乾かしても水分が出入りしてしまい、広がりやパサつきが戻ってきます。この場合は、髪の内部から状態を整える髪質改善トリートメントという選択肢があります。効果の範囲と持ちについては、こちらで正直に解説しています。

髪質改善トリートメントの効果と持ちは?美容師がわかりやすく解説

「乾かしただけでもうしっかりうねる」という方は、クセそのものが原因のことが多く、その場合は髪質改善縮毛矯正も候補になります。自分がどのタイプかは、髪質別の早見表でセルフチェックできます。

まとめ:乾かし方は、いちばん手軽な髪質改善

最後におさらいです。髪がまとまる乾かし方は、この3ステップでした。

  1. 根元から、温風でしっかり乾かす(時短になり、根元が立ち上がってうねりの向きも整う)
  2. 上から下に風を当てる(表面が整ってツヤが出て、湿気にも強くなる)
  3. 最後は冷風で仕上げる(温風でつくった形が長もちする)

ポイントは、温風で形をつくって、冷風で固定するという流れです。冷風だけでは形はつくれませんし、温風だけだと形がゆるみやすい。この2つはセットで使うものだと考えてください。

道具も時間もほとんど変わらないのに、朝の仕上がりははっきり変わります。乾かし方は、いちばんお金のかからない髪質改善です。今夜からぜひ試してみてください。

この記事を書いた美容師のプロフィールはこちら。Instagram(@nebula_hair.lab)とThreads(@nebula_hair.lab)では、毎日のヘアケアのヒントを気軽に発信しています。乾かし方の動画もあるので、のぞいてみてください。

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